2019年10月09日 08:47更新
上越市内の中学生が、能と狂言を鑑賞し体験する教室が8日、上越文化会館で開かれた。
この教室は、中学生に日本の伝統芸能に触れてもらおうと久比岐能実行委員会が毎年開いている。8日は、市内7校から281人が参加した。
講師は、能楽師の観世喜正さんがつとめ、はじめに能、狂言の歴史を紹介した。観世さんは「能楽は平安時代に行われていた祭りの行事。室町時代に今の形になったと言われている」と説明した。
つづいて、狂言「柿山伏」と能「土蜘蛛」を鑑賞した。「柿山伏」は山伏が柿を盗もうと、木の持ち主に気づかれないよう様々な動物の鳴き声をまねる内容。狂言の演技は見る人の笑いをさそう滑稽なものだが、悪いことはしてはいけないというメッセージが込められている。
これは能「土蜘蛛」。妖怪のクモを武士が退治する物語。
鑑賞のあとは、各校の代表がステージにあがり、狂言の台詞や動物の鳴きまねに挑戦した。
狂言師の高野和憲さんは「古典芸能の良さは大人になったとき改めて発見がある。大人になったときにまた観てもらいたい。そうすると違ってみえる」と話した。
体験した生徒は「声がとても大きく、自分が体験したときは出なかったのですごいと思った」「イヌのまねが印象に残った。能楽をみる機会はなかなかないので、貴重な体験だった」と振り返った。
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