2025年04月01日 14:00更新
50代から70代までの市民で結成された「上越シニア劇団」の定期公演が、29日(土)に上越文化会館で開かれました。メンバーは、独り身になった女性たちがそれぞれの居場所を見つけるまでの姿を熱演しました。
劇団はシニア世代の活躍の場を作ろうと、4年前に上越文化会館が設立しました。現在50代から70代までおよそ20人が所属しています。年に1回定期公演を開いていて、稽古を去年10月から週に2回ほど重ねてきました。
演題は、強い生命力を持つ植物「アシタバ」をテーマに作られた「明日葉の庭」です。物語の舞台は島のシェアハウスです。そこには、離婚や夫との死別などさまざまな理由から独り身となった女性たちが集まってきます。平穏な田舎でのんびり過ごそうと思っていましたが、住民同士のトラブルや自然災害など様々な出来事に見舞われます。
登場人物の1人、元専業主婦の智恵子です。自分の気持ちを理解してくれない夫との生活が窮屈で、離婚届を家に置いて出てきました。連れ戻しに来た夫と口論になります。
そこに、一緒に暮らすシェアハウスの仲間が現れ「私たちは他人ではない、家族なんだ」と間に入って夫を説得。智恵子は「分かって、今はここが私の家なの」と夫に帰るよう促しました。
その後、島に大型の台風が来て、家は被害を受け住めない状態になりました。そこへ現れたのが離婚を受け入れた智恵子の元夫です。建築士だから家のリフォームを自分にさせてほしいと話します。
最後には、それぞれが自分の居場所を見つけ、強くたくましく生きていこうとメッセージを送りました。劇には若い役を演じるために市民有志も参加しました。
「きょう葉を摘んでも、あすには新しい葉が。そんなアシタバのようにたくましい家が『明日葉ハウス』!」
観客
「若々しくてすばらしい。劇に吸い込まれる感じ」
「日常をそのまま表現していて共感した。感動している」
劇団員
「達成感のある芝居になった。それぞれの人物の人生が日常の1コマに思う人もいると思う。そこで元気や勇気をもらえる劇になったのでは」
「(シニア世代)若い世代からみれば人生の終盤にかかっているが、まだまだ新しいことにチャレンジしていくその生き様を見てもらうことに張り切っている。これからも欠けることなくやっていきたい」
上越シニア劇団は、今後もメンバーを募集して定期的に公演を行っていく予定です。
■問い合せ:上越文化会館:025-525-4103
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