2024年10月10日 17:20更新
サクラの名所高田城址公園で紅葉を迎える前に葉を落とすサクラが増えています。サクラを専門に手入れする「桜守」が回復を目指して試行錯誤を重ねています。
高田城址公園の忠霊塔前「さくらロード」です。両脇のサクラは、 例年であれば11月以降に葉が落ちますが、今年はもうすでにほとんどありません。これは「早期落葉」という現象です。
サクラを管理している「桜守」の小山秀さんによりますと、公園内では主にさくらロードと遊具のあるひょうたん池の周辺で9月ごろから葉が落ちる木が多く見られるようになったということです。
桜守 小山秀さん
「樹木医によると、木が猛暑から自身を守るため水分が少ない分だけ葉を落とし蒸散しないようにした」
「早期落葉」は、おととし頃から目立つようになり、小山さんをはじめ桜守は樹木医の指導のもと、症状が見られる160本を対象に、木の周囲に深さ30センチほどの穴を開け、土壌改良材を入れて透水性と通気性を良くする対策を施してきました。
桜守 小山秀さん
「土が固い。表面の20センチは固い層。穴をあけて下の層に水をしみこませて水持ちさせる効果を狙っている」
これらの対策はおととしから行っていますが、これまで目立った変化は見られず、今年はそれまで1本のサクラにつき8か所ほどだった穴を多いところで50か所にまで増やしました。
早期落葉が続くと木が徐々に弱り、サクラの花にも影響すると見られるため対策が急がれます。一方で、同じ場所でも葉が落ちた木と落ちていない木があり、その理由もはっきり分かっていません。土壌改良の効果が表れるには時間がかかるため、桜守は試行錯誤を重ねています。
桜守 小山秀さん
「効果があればまた来年も続ける。効果が上がらなければ、次の手を考えなくてはならない。なかなか分からないですよ」
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