2024年07月18日 16:51更新
現役の映画館として国内で最も古いとされる上越市本町6丁目の高田世界館が、存続に向けてクラウドファンディングで支援を募っています。
高田世界館では今年、映画館の命ともいえる映写機が壊れ、急きょ買い換えました。スクリーンも古くなり、さらに費用が必要になるとして映画館を運営するNPO法人「街なか映画館再生委員会」は、資金を募るクラウドファンディングを今月10日から始めました。目標額は1000万円です。
これが今年買い換えたデジタルの映写機です。デジタルのプロジェクター(映写機)は、映画の上映になくてはならない機械です。
これまで中古のものを6年ほど使っていましたが、今年4月に突然故障しました。このため、およそ1か月後に500万円ほどかけて買い換えました。
さらに今後、買い替えが必要なのがスクリーンです。通常10年ほどで交換する必要がありますが、現在使っているものは30年を超えていて、くすみ始めています。このまま使い続けると映画の色を正しく映せなくなるおそれがあります。買い替えるには200万円ほどかかります。
高田世界館支配人 上野迪音さん
「高田世界館のような小規模の映画館では1000万円弱という費用は容易に捻出できない。クラウドファンディングに挑戦している」
NPOでは新たな収入を増やすため、Tシャツなどのオリジナルグッズを作って販売します。クラウドファンディングには、グッズを作るプリンターなどの機械を買う費用なども含まれています。
クラウドファンディングはインターネットサイト「MOTION GALLERY」で10月末まで行われます。
高田世界館は113年前に建築されました。木材を加工した天井や洋風な作りなどが特徴で、国の登録有形文化財になっています。NPOではこうした特徴を生かし、観光客の見学を受け入れたり、施設の貸し出しなどをして収入を増やしています。
18日までにクラウドファンディングで580万円以上が集まりました。目標まであと420万円ほどです。
高田世界館支配人 上野迪音さん
「高田世界館は建てられてから今年で113年になる映画館。最近では全国から映画ファンが足を運んでくれたり、愛される存在になってきました。地域の文化施設として今後も大事にしていきたい。ぜひご協力ください」
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