2022年02月24日 18:28更新

上越地方は21日（月）からの4日間で、断続的に雪が降り続き、山沿いを中心に大雪となり、上越市の6つの地区と妙高市全域は、新潟県の災害救助条例が適用される事態となっています。また、妙高市田町では、雪の重みで住宅が全壊しました。

妙高市田町

新潟地方気象台によりますと、25日（金）からは気温が上がり、週末26日（土）には最高気温が10度前後になる予報です。上越市と妙高市では、除雪での事故に注意を呼びかけています。

妙高市田町では23日（水）、木造一部２階建て住宅が雪の重みで全壊しました。

妙高市総務課によりますと、倒壊した際、この家に住む男性1人が中にいましたが、崩れた部分の反対側にいたため、けがはありませんでした。両隣りには住宅と美容院があり、倒壊した家屋の壁が押しかかり、窓ガラスが割れるなどの被害が出ました。

隣の家の住民
「ドドドドと地響きのような音がした。外に出たら、ホームタンクが倒れて灯油が漏れ、隣の建物が壊れていた。まだ2階部分が一部残っている。倒れるとまた被害がでるから心配」

上越地方では21日（月）からの4日間で、断続的に雪が降り続き、山間部を中心に記録的な大雪となりました。

4日間の降雪量は上越市高田で88センチ、安塚区須川で277センチ、牧区棚広で247センチ、清里区青柳で268センチなど、山沿いでは2メートルを超えました。また、妙高市の新井消防署で、23日一日での降雪が73センチを記録しました。

24日（木）午前９時現在、各地の積雪は、上越市高田で152センチ、大島区菖蒲で422センチ、牧区棚広で450センチ、清里区青柳で425センチなど、山間部では4メートルを超えています。妙高市では、新井で265センチ、頸南消防署で378センチなど、各地で去年の最高積雪を上回りました。

妙高市新井　自宅の玄関へ

上越市中郷区　積もった雪が1階を覆う

この状況を受けて、県は妙高市の全域と上越市の中郷区、牧区、板倉区、安塚区、大島区、清里区の6区に、「災害救助条例」を適用しました。これにより、要援護者世帯、救助が必要な世帯では、市が屋根の雪下ろしを実施した場合、県が費用の一部を負担します。対象は上越市1341世帯、妙高市1989世帯です。

上越市では24日、災害対策本部長の中川市長が、6区とテレビ会議を行い、各区の除雪状況や要援護世帯の安否確認などを確認しました。

新潟地方気象台によりますと、25日（金）からは気温が上がり、週末26日（土）には最高気温が10度前後になる予報です。

一般に屋根に1メートルの積雪があると、100平方メートル当たりおよそ50トンの圧力がかかります。住宅の倒壊を防ぐため、雪下ろしをする方も多いと思いますが、気温が上がる中での作業は、雪が融けたり、落雪したり、事故の危険性が高くなるので、注意が必要です。屋根での作業は、声をかけあい、できるだけ２人以上で作業するよう注意してください。