2021年11月22日 16:23更新
北風ブロックでイルカを守れ!
上越市立水族博物館「うみがたり」のイルカプールで、冬の季節風によるストレスからイルカを守ろうと、防風ガラスとネットが設置されました。
うみがたりではオープンからわずか2年の間に4頭のイルカが死んだことから、飼育環境の改善に取組んできました。
今回は日本海から吹き込む季節風のストレスを減らすために防風ガラスとネットが設置されました。
ガラスは幅14メートル、縦1メートル、厚さが12ミリあり、西側の手すりの内側に設けられました。
またプール北側に設置された防風ネットは幅25メートル、縦1.4メートルあります。
ネットは樹脂製で取り外し可能です。
これによりプールが季節風にさらされず、水面近くの気温が下がりにくくなり、水温との温度差を調節できます。
イルカの死因を調査した検証委員会によりますと、うみがたりのプールは夏の暑さと冬の寒さのいずれにおいても、水面近くの気温と水温に大きな差があり、それがイルカにストレスを与えた可能性を指摘しています。
うみがたりでは去年の冬にプールの水位を下げて、風の影響を減らし気温差を調節しました。現在、水温は20度に保っていますが、これから冬を前に水位を下げて、イルカの体調を見ながら18度ぐらいまで徐々に下げることにしています。
夏に設置した日除け
この夏は暑さ対策で、幅13メートルの日除けを設置しました。これで夏の日差しをやわらげ、水面近くの気温上昇が抑えられたということです。
飼育員によりますと、イルカの健康状態は良好ということです。
うみがたりでは、ガラスとネットを設置した後、風速や気温などのデータを集め、イルカの健康状態を観察していくことにしています。
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