2020年10月13日 16:01更新
上越市立城北中学校2、3年生の有志でつくる劇団「スタートライン」の公演が25年目をむかえ、ステージで熱演を披露した。
結成25年目の今年は、役者をはじめ音響や照明係など、あわせて37人が参加した。コロナ禍にありながら、稽古を始めたのは例年とおなじ7月だった。
今年のテーマは「夢とコロナと友情」。主人公は、城北中学校のミュージカルクラブの部員たち。物語はコロナの影響で公演が中止となるなか、部員たちが昭和20年の宝塚歌劇団の劇場にタイムスリップするという設定。
そこでは部員と同じ15歳の宝塚ジェンヌが、戦時下でも芝居を続けようと苦闘していた。
脚本を書いた市内のアマチュア俳優 マル丸山さんは、コロナで行動が制限される現代は戦争中と似ていところがあり「戦後の社会が復活できたように、子どもたちにも今は苦しくても必ず未来があるということを伝えたい」と話している。
物語の後半では、城北中の部員が一緒に未来に行こうと宝塚ジェンヌたちを説得する。しかしジェンヌたちは、自分の時代で生きると決めた。
コロナ禍を生きる今、公演を見た生徒たちは「コロナでいろいろなことができない状況に共感した」「戦争中やコロナ禍でも負けずに明るく頑張っているところがよかった」などと話していた。
2年生リーダーを務めた佐藤愛南さんは「命の大切さを投げかけるメッセージで、伝えられることが沢山あった。スタートラインで成長できた」と話した。
座長の3年生築井咲希さんは「自分たちも3年生で、最後の大会がなくなり気持ちが下がっていたが、スタートラインで勇気づけてもらった。自分が変わるきっかけになった」と公演をふり返り「後輩たちには、お客さんを喜ばせたいという思いを忘れずに伝統を引き継いでいってほしい」と話していた。
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