2018年07月03日 14:53更新
妙高市 関山神社の伝統行事“火祭り”が7月14日・15日に行われるのを前に、祭りの中心“仮山伏の棒使い”の稽古が2日から始まった。
火祭りで披露される演武“仮山伏の棒使い”はかつて神社が関山権現といわれた戦国時代、修行僧が自衛策で身につけた武術といわれている。若い男性6人が2人1組で、六尺棒や長刀を使った22通りの演武を披露する。
2日に稽古初日を迎え、参加者は武具の使い方や動き方を一つひとつ確認した。
演舞は原則として、若者が3年務めて交代する習わしがある。ことし入った新人はただ1人、大久保航さん(22歳)だ。
ことし唯一の新人 大久保航さん(写真右)
大久保さんは一時、関山を離れていたが、この春、地元に戻り就職した。大久保さんは火を起こす“役抜の役”を演じる。
大久保さんは「元々火祭りが好きだったので自分からやりたいと言った」と話す。練習初日を迎え「いざ仮山伏をやると、注目して見てくれる人が大勢いるので、責任感が大きい」と心境を明かす。「速いテンポで動いたり、つま先の向きや姿勢が難しい」と話す。「(本番まで)日にちはないが、自分のできることは全部やって、本番で成功できるようがんばりたい」と意気込んでいる。
演武は5年前に県無形民俗文化財に指定された。しかし、ここ数年、参加者が減っている。演武は3年で交代するところ、5年目を迎える人もいる。時には近隣の地区から加わる人もいたという。
演武を指導する、仮山伏世話人の加藤京介さんは「(過去に)旧妙高村地域として原通や桶海からの参加者もいた。(祭りの準備を通して)普段話さない人と話す機会がある。人が集まり、一つのことを成し遂げることは楽しいし、良いこと」と話す。
関山神社の火祭りは、7月14日(土)と15日(日)の2日間行なわれる。演武“仮山伏の棒使い”は14日午前10時から。
Copyright (C) 2016-2023 上越妙高タウン情報 All rights reserved.