2018年05月29日 18:28更新
老朽化により移転改築が検討されてきた上越地域医療センター病院は、移転を断念し、現在地で再建する方針であることがわかった。
上越地域医療センター病院の移転改築はこれまで3か所が候補地にあがっていた。現在地の南高田町、上中田地区大和6丁目。病院の基本構想策定委員会では約2年にわたり3つの候補地を検討してきたが、結論を出すには至らず最終決定を村山市長に一任していた。
今回、移転せず現在地で決定した背景として、上越市地域医療推進室の小林元 室長は、病院の役割り機能、コンパクトなまちづくり、経営の安定の3 つのポイントをあげている。その中で大きな決め手となったのは、経営の安定性だった。
小林室長は「平成14年につくった比較的新しい南病棟が使えるので、新たにつくる病棟が少なくなる。移転する場合と比べ約20億~30億円事業費が抑えられる。経営や経費の観点からも市民の理解を得やすいのが現在地。また現在地は立地適正化計画の誘導区域、かつ人口集中区域であるため補助金が最大10億5,000万円支給される可能性がある。まちづくりの観点からも現在地の優位性が高い」と話す。
移転先としてあがっていた上中田と大和6丁目については、山麓線に近い上越妙高駅に近いなど、それぞれ交通アクセスのメリットが打ち出されていた。
今回の決定では病院の役割機能を、緊急性の高い急性期病院ではなく回復期や慢性期の患者を中心に受け入れると位置付けたことで、3つの候補地において交通のアクセス性に大きな差はなかったとしている。
小林室長は「ほかの2か所からは要望ももらっていた。全庁的に様々な議論をして絞り込んだ」と話している。
パブリックコメントは6 月18日から1か月間行われる。
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