2018年04月03日 19:10更新

歴史がある水の管理システムを無形遺産として登録する「世界水遺産」に、上越市の関川水系土地改良区が登録された。
世界水遺産は、昔から人々によって維持されてきた農業用水や発電などにかかわる水の管理システムなどを無形遺産に登録する制度。世界でも初めての制度で、日本からは関川水系土地改良区を含む2団体が選ばれた。関川水系土地改良区の組合員がかかわる板倉区客水地区の賦課金(ふかきん)減免制度が地域農業に貢献したとして今回、登録につながった。
この制度は農業用水の水を下流の地域にも確保するため、上流域の用水を拡げる費用や、管理費などを下流域の人達が負担するもの。340年間にわたり上下流域の農民が協力し、現在の関川水系土地改良区の運営基盤を築いてきた。

きょうは、関川水系土地改良区の関係者などが上越市の村山市長に登録を報告した。
村山市長は、「先人が手掛けた大きな遺産を現在まで守り継ぎ活用され地域の農業に大きな力を与えた。受賞を誇りにしながらこれからも取り組んでほしい」と激励した。
関川水系土地改良区の永井紘一理事長は「世界水遺産として登録されたことを皆さんにもお知らせしながら今後につないでいく使命がある。そのような覚悟で進めていきたい。」と今後への意欲を話した。