2018年01月31日 11:48更新
上越市の企業が、日差しの強い屋外でもよく見える液晶ディスプレイを開発した。
画像左が新しく開発された液晶ディスプレイ 画像右は従来のもの
開発したのは上越市板倉区の偏光フィルムを製造する「ポラテクノ」と宮城県の東北大学 藤掛・石鍋研究室。明るい環境下で画面が見えづらい課題を解消しようと開発にのり出し、昨年夏に完成した。暗い環境では従来のディスプレイとの差はあまり見られないが、強い光が当たると違いがはっきりと分かる。
明るい環境下で比較
新しい液晶ディスプレイの構造(提供:ポラテクノ)
液晶ディスプレイは偏光板やカラーフィルターなど様々な構成要素が重なって出来ている。
開発された新しい液晶は、画面の色を作り出すカラーフィルターの配置を従来よりも低層に変えた。その結果、強い光による反射がなくなり、見えづらさが解消された。これにより、見えやすくするために使っていたバックライトが不要になり、消費電力を抑えることができる。
新製品は昨年8月のディスプレイの国際学会と、12月のシンポジウムでそれぞれ発表し注目を集めた。ポラテクノの担当者は手応えを感じている。
ポラテクノの小間 徳夫 開発本部長は「屋外用のサイネージのディスプレイから製品化して、将来的にはすべてのディスプレイを新しいディスプレイに置き換えられれば。上越から世界に向けて、新しいディスプレイを発信し、上越の知名度を上げられれば」と話す。
開発した液晶ディスプレイは2020年度の製品化を目指している。
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