2025年02月18日 14:17更新
上越地方は17日(月)から山沿いを中心に再び雪が降っています。このため山沿いでは先々週に降った雪の上にさらに雪が積もると、雪崩の危険性が高まります。どんなことに注意すべきか、妙高市で雪崩の調査、研究をしている「雪崩・地すべり研究センター」に話を聞きました。
これは17日(月)、糸魚川市柵口地区で起きた雪崩の映像です。この地区では毎年、雪崩が多発していて、昨シーズンは90回ほど確認されています。昭和61年、13人が雪崩に巻き込まれ、死亡する事故がありました。
雪崩の被害を防ごうと妙高市にある「雪崩・地すべり研究センター」では、柵口地区を中心に雪崩が起きた場所や気象状況などを記録し、分析しています。
雪崩・地すべり研究センター 所長 吉柳岳志さん
「どういう環境・条件が揃うと雪崩が起こるか解明しようとしている」
上越地域では今月に入ってから急激に雪が積もり、その後は気温が上がってとけ始めました。その上に再び雪が積もると、雪崩の危険性が高まるということです。
雪崩・地すべり研究センター 所長 吉柳岳志さん
「少しずつ雪が積もっていくときは(雪の層が)安定しながら積もっていきます。しかし、晴れたり放射冷却などで表面が凍ったり溶けたりすると、そこが弱い層となり雪の中に残り、その上に積もると弱い層から滑ることがあります。積もった雪の重さを支えきれなくなって崩れることがあるので注意が必要」
センターによりますと、この時期に発生する雪崩の多くは急激に雪が積もると発生しやすい「表層雪崩」です。「表層雪崩」は雪どけの時期に起こりやすい「全層雪崩」と違い、前兆が分かりにくいということです。
そのため、雪崩が起きやすい場所を事前に把握しておく必要があります。県のホームページには、雪崩が起きる可能性のある場所をまとめた危険箇所マップが公開されています。
雪崩・地すべり研究センター 所長 吉柳岳志さん
「大きな木が生えていれば雪が動かない。対策してあるところは大丈夫だが、何もない30度くらいの急斜面で、真っ白い面が見える場所に気を付ける。山あいは危険箇所がたくさんある。1日~2日で雪がどっと積もる時はその最中や直後に気を付ける」
新潟地方気象台によりますと上越地方では17日現在、雪が妙高市関山で2メートルほど、上越市安塚で1メートル70センチほど積もっています。今週は雪の日が続く見込みです。自分の住んでいる地域が雪崩の起きる危険性があるか県のホームページで確認をお願いします。
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