2024年03月03日 04:00更新
国の絶滅危惧種オニバスの復活に取り組んでいる上越市三和区のプロジェクトで、今年度はこれまでで最も多い4株の花が開きました。プロジェクトでは水温が関係しているとみて、来年度の取り組みに生かすことにしています。
写真提供:新潟県生態研究会
プロジェクトには上越市三和区の市民団体「三和の自然と地域を育む会」や地元 三和中学校などが参加しています。28日(水)は今年度の活動を振り返りました。
資料映像(2023年8月17日 )
三和区ではオニバスがかつて地元の谷内池に咲いていましたが、11年前の2013年からは花が開いていません。プロジェクトではオニバスの復活を目指し、2年前から三和中学校のプールや谷内池で育てています。プールでは10株が芽を出し、このうち4株の花が開きました。前の年に咲いたのはわずか1株だったため、プロジェクトでは手応えを感じています。
三和の自然と地域を育む会 佐藤正春 会長
「成果を積み上げていくことで次年度につながる活動の糧として受け止めながら行政や地域の人と協力していきたい」
写真提供:新潟県生態研究会
また谷内池にもオニバスがおよそ10株ありますが、花は開きませんでした。一方でつぼみが11年ぶりに確認されました。オニバスは熱帯や亜熱帯地方に分布しています。プロジェクトに参加している新潟県生態研究会では、プールで花が開いた理由は池より浅く、水温が高かったためだとみています。
新潟県生態研究会 藤本孝昭 会長
「谷内池は水温が低く花が開かなかったのでは。プールは水温が高かったので花が開いた可能性がある。これからまた実証したい」
写真提供:新潟県生態研究会
プロジェクトでは谷内池で花が開くのを目指して来年度、池の管理者に許可をとったうえで、人工的に浅い場所を作り、水温が下がらないようにして種をまくことにしています。
三和の自然と地域を育む会 佐藤 正春 会長
「人工的に種をまいたり色々な条件を作ったり環境を整備していきながら生態を調べて多くの花が咲くように環境を作っていきたい。地域の人が憩いの場として集える環境づくりをしていきたい」
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