2017年10月19日 14:40更新

 キノコによる食中毒を未然に防ごうと、見分け方や注意点を学ぶ講習会が、19日に妙高市関山地区で開催された。

講習会はキノコによる食中毒を防ぐために正しい知識を身につけてもらおうと、上越食品衛生協会と上越保健所が毎年この時期に開いている。今年は上越市や妙高市から63人が参加。はじめに近くの山で自由にキノコを採取し、専門家に鑑定してもらった。この後、保健所の職員からクイズ形式でキノコの迷信や、毒キノコの症状について学んだ。

今年に入り、キノコによる食中毒は、上越保健所管内では発生していないものの、県内ではすでに2件発生している。特に、見間違えやすいのが食用のヒラタケ、ムキタケと、毒キノコのツキヨタケ。形状や色が良く似ており、誤ってツキヨタケを食べると、嘔吐や腹痛などの症状があらわれる。保健所によると、平成に入って県内で発生した毒キノコによる食中毒のうち、6割近くがツキヨタケによるものだという。

食中毒の原因となる毒キノコ（県内）
１位、ツキヨタケ

写真左：毒キノコ（ツキヨタケ）　　右：食用キノコ（ムキタケ）

見分け方：半分に切るとツキヨタケには黒いシミ（右） 　ムキタケにはシミがない（左）

見分け方：ツキヨタケの笠の根元には茶色の線　ムキタケには線がない

初めてキノコ狩りをしたという参加者は、「探してみるとけっこうキノコがあることに驚いた」と話し、奥の深さ、見分け方の難しさを実感していた。

専門家は、食用と性格に判別できないキノコは、絶対に「採らない」「食べない」「人にあげない」ことが重要だと話す。判別がつかない時は、「保健所など信頼できる人に鑑定してもらい、食中毒を未然に防いでほしい」と呼び掛けていた。