2023年02月24日 17:43更新
中学校の部活動について上越市教育委員会は、来年度から段階的に担当教員を原則土日祝日は休ませ、代わりに地域団体に指導を任せる方針です。これにもとづいて、市内のスポーツクラブなど25の団体が指導に前向きな姿勢を示していることが分かりました。
これは、24日(金)に開かれた上越市の部活動の地域移行について話し合う推進委員会で明らかになりました。市教育委員会は国の方針にもとづき、新年度から土日祝日の部活動を段階的に地域に移す方針です。ねらいは教員の負担を減らし、本来の学習指導など教育の質をあげることです。
教員が休む代わりに、地域の受け皿は実際どの程度あるのか?市がスポーツクラブなど地域の団体に呼びかけたところ、これまでに25団体が指導者を出せるか検討しているということです。
これを受けて市では、休日の部活動を希望する生徒と地域団体をマッチングするイベントを、4月22日に上越市総合体育館で開くことにしています。会場では、各団体が指導者や普段の活動を紹介します。
一方、委員会では指導者を確保できない競技も少なくない状況が報告されました。スポーツクラブの関係者は、単独でなくほかの地域との連携が今後の鍵を握ると指摘します。
さんわスポーツクラブ 担当者
「現場は厳しい、まだまだ指導者の顔は見えていない。その中でも『部活を選べない』『チームを組めない』という課題解決のために、地域を大きく捉えるのはいいことだと思う。学校主催と地域団体主催のまさに『共催』の新しい形」
このほか市教育委員会は、生徒が競技大会にむけた練習をするため、これまで通り担当教員が休日に指導することを年間20日を上限に認める方針です。これは新年度に限った措置となります。
また、地域移行の課題となっていた指導者への謝礼については、原則保護者が支払うとされますが、新年度は市が2400万円の予算を確保し保護者の負担を軽減します。
PTA連絡協議会 副会長
「保護者間では憶測で話が進み、来年度から部活がなくなると思っているなど不安の声が聞かれる。正確な情報を早く発信したい」
国は部活動の地域移行を、当初3年で済ませるよう方針を示していましたが、現在は「できる限り早い段階での実現」に変わっています。これに対して上越市は人材の確保など課題が多いなか、当初の方針どおり3年計画で進めるとしています。
市は指導者をより多く確保するため研修会を開いたり、必要な資格を取る費用を補助するなどサポートしていくということです。
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