2022年05月05日 00:00更新
日本のアンデルセンと言われた上越市出身の児童文学作家、小川未明の生誕140周年を記念した展示会が、高田図書館の小川未明文学館で開かれています。未明が友人に宛てたハガキなど貴重な資料を見ることができます。
上越市内ではことし、小川未明の生誕140周年を記念した事業がほぼ毎月行われます。 会場には、未明自筆のハガキや未明作品が掲載された児童向けの雑誌など合わせて13点が展示されています。いずれも昨年度、文学館が買い集めた資料です。
これは明治38年、未明が早稲田大学を卒業して2か月後に、学生時代の親友、西尾秀に書いたはがきです。文面には、「人生ただ向上の一路、一敗にして止むべきにあらず。はからずも文芸に精進する機会を得たる―」。挫折があっても向上心を持ち、文芸に専念するとつづられています。
文化振興課 上村聡子さん
「未明がどこに住んでいて何を考えていたか、文学への決意なども見ることができる」
また明治42年、同じく西尾秀に宛てたハガキもあり、未明が出版社を辞めたことや共通の知り合いの近況を話題にしています。未明はこのあと、筆1本で生計を立てていくことになります。このほか大正7年から昭和16年にかけて、未明作品が初めて掲載された児童向け雑誌が展示されています。展示会は7月20日まで開催されています。
展示会は全部で4回に分けて行なわれます。2回目は未明の代表作の1つ「黒い人と赤いそり」をテーマに7月22日から始まります。
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