2022年04月15日 10:05更新
岐阜県土岐市を拠点にする陶芸家の月形明比古さんと、その父で糸魚川市出身の陶芸家、故・月形那比古さんの作品展が上越市本町4丁目のアートサロン遊心堂で開かれています。
作品展は月形明比古さんの父、那比古さんが糸魚川市出身だったことが縁で、毎年この時期に開かれています。那比古さんは美濃焼の一種、志野焼に取組み、独自の技法として、半地下式の穴釜で10日間ほど焼き上げる「鬼志野」を生み出しました。特徴は燃料の赤マツの灰が作品にかかることで、多彩な色や変化が現われます。この技法は、息子の明比古さんに引き継がれました。会場には茶碗や花差しなどをはじめ、油絵や彫刻を含む80点が並んでいます。
これは那比古さんの彫刻「不動明王」です。岐阜県の月形大陶坊美術館に所蔵されています。県外では、上越市が初めての展示となりました。
親子は油絵の心象画にも取組みました。これは明比古さんが奈良県で取材した薪能をモチーフにした新作です。明比古さんは「能は日本古来からの幽玄の美しさと動きを大胆に描きあげた。春の息吹と同時に作品からの生命力とみなぎるパワーを岐阜県伝統の志野焼と独自の鬼志野から感じてもらえれば」と話していました。
月形明比古・那比古展は18日(月)まで、上越市本町4丁目のアートサロン遊心堂で開かれています。
Copyright (C) 2016-2023 上越妙高タウン情報 All rights reserved.