2021年07月08日 12:32更新
上越市西城町2のカトリック高田教会で使われているイタリア製のパイプオルガンをバラバラに分解し、組み立て直す「オーバーホール」が行われています。
カトリック高田教会のパイプオルガンは、20年ほど前、当時の主任司祭で去年亡くなったマリオ・カンドゥチ神父がイタリアから譲り受けたものです。高さ3.5メートル、幅・奥行2.2メートル、重さ2トンで、イタリアの老舗マショーニ社製です。
オルガンのオーバーホールは通常20年ごとに行われます。今回は聖堂の床の張り替え工事にあわせて行われ、オルガンが教会に設置されてから初めてとなります。オーバーホールを担当しいているのは調律なども手掛けるオルガンビルダーの西岡誠一さんです。
西岡さんは「パイプオルガンは国によって様式が違う。これはイタリア独特の装飾・音色・設計でちょうど10種類の音が出せる。見た感じ、19年前に教会に設置された時点ですでに20年くらい使われた物だと思う」と特徴を話してくれました。
パイプは全部で575本、ほかの部品も含めれば数千のパーツがあります。西岡さんはそれを一つひとつ、ほこりを取り除いてキレイにし、消耗した部分を補修していきます。
西岡さんは「中にはきちんと鳴らない物もある。組み立てた後に鳴らすと調律が狂っていたり、音色が他と合わない物も。そういう音を整える『整音作業』を最後にやる」と話していました。
この日行われたのはパイプに風を送り込む「風箱」の組立です。スライダーと呼ばれ、風の通り道を開けたり閉じたりする部分の目合わせをミリ単位で行っていました。
パイプオルガンの組立は来週15日まで行われる予定です。期間中は聖堂も開放されていて、作業の様子を見ることができます。なお、教会では18日の典礼行事で、オーバーホール後初めての演奏を予定しています。そのほか、今年の秋には教徒や一般向けのコンサートも計画しています。
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