2021年01月11日 19:20更新

雪の重みで上越市高田地区の雁木や空き家が倒壊する被害が発生したことなどを受け11日、村山市長は「一斉雪下ろしに踏み切らなければならい」として、地元町内会や排雪業者などと日程調整をする考えを明らかにしました。

これは11日開かれた、上越市大雪災害対策本部会議で明らかになりました。市によりますと市内の積雪は11日午前9時現在、7つの区で300センチを超え、前日と比べて最大60センチ増えました。このうち高田地区の積雪は249センチで昨夜、南本町1丁目では雁木や空き家が倒壊しました。

さらに12日（火）から週末にかけて高田の最高気温が7～9度まで上がることを受け、村山市長は気温が上がれば雪が重くなるとして、高田地区で一斉雪下ろしを実施する考えを示しました。市では排雪するために業者と打ち合わせをし、12日までに関係する町内会へ連絡するということです。

＜名立区では3集落が孤立＞
名立区では雪の影響で峠、丸太、折居の3集落、およそ30世帯が孤立しています。市道の積雪が200センチほどあり、除雪車が入れないためです。市では町内会長を通じて、各集落の住民と連絡を取りあっているこということです。この市道では12日に除雪が行われ、あさって13日までに通れるようになる見込みです。

＜道路除雪 雪捨て場が課題に＞
記録的な大雪になり、市では病院や駅へ向かう主要路線を優先して作業しています。そのため、団地などの除雪が困難になっています。現在、雪を捨てる場所が課題になっていて、市では県と協力して雪捨て場を増やす考えです。現在、雪捨て場へ向かう道路除雪に力を入れることにしていて、市では「団地など市民の自宅周辺の除雪はいつになるか言えない状況だが、理解してほしい」と協力を呼びかけています。

＜除雪被害 相次ぐ＞
除雪事故（1月6日以降）
10日、頸城区で80代の女性が除雪作業中、除雪機に巻き込まれて死亡しました。また屋根からの落雪、はしごからの転落で2人が軽傷を負いました。これで死者は1人、重軽傷は20人となりました。

住宅被害（1月6日以降）
10日、大潟区で根雪の落下によりガラスが破損、名立区では屋根の下屋が一部落下しました。いずれも生活に影響はないということです。これで住宅被害は17棟となりました。

＜公共交通機関 あすも運休相次ぐ＞
運休
・えちごトキめき鉄道 全区間
・路線バス（頸城自動車、くびき野バス、頸北観光バス、頸南バス、東頸バス）
・高速バス 新潟線、池袋・新宿線

通常運行
・北陸新幹線

一部運行
・ほくほく線（十日町～六日町で折り返し運転）