2019年09月18日 17:05更新
上越市は来年度からの新しい観光振興計画の展開に向けて、基本的な方向を17日、示した。ポイントは、市民を「ふるさとの語り部」に位置づけ、地域の魅力を伝えていくということだ。
上越市は来年度からの新しい観光振興計画を作成するにあたり、これからの観光は、従来の旧所名所を回るいわゆる「スポット型」から、地域の人や文化と触れ合うことが特に外国人観光客などから求められているとみている。
有識者による検討委員会の会議では、市民自身が上越の歴史、文化、暮らしなど地域の魅力を認識し、ふるさとの語り部として、「観光の担い手」となることが基本的な方向として示された。
そのうえで、インバウントが快適に過ごせる環境づくり、観光客の行動パターンなどのマーケティング、SNSなどを活用した情報発信の工夫をして、担い手をサポートする。
会議では、上越の観光について「来てもらわないと雰囲気や世界観が伝わらず、地味とも言える。でも人、まちの文化、おもてなしができるので、魅力はある」と伝え方の難しさをあげた。
上越市によると、市の観光入込み客数は北陸新幹線が開業した平成27年は578万人だったが、それから下がり続け、平成29年は494万人だった。
会議では、上杉謙信をメインとした観光に伸びしろがあるのかと疑問の声があがり、こんな提案も。
「重要なのは〝鉄道遺産〟。上越市は新潟で最初に鉄道が通った場所であり、フィーチャーすべきだ。さらに、岩の原葡萄園の川上善兵衛が日本のワインを席巻した。〝近代の暮らしぶり〟はキーワードだ」。
市では委員の意見を踏まえ、10月の委員会でさらに具体的な基本案を示す。また11月上旬にかけて市民や事業者を対象にしたワークショップを開く。
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