2019年01月17日 05:31更新
上越市は子育てを支援する計画、いわゆる「エンゼルプラン」を来年度策定する。これに向けて去年夏、保育園児や小・中学生がいる世帯の生活の様子を調べるアンケートが行われた。その結果、アンケートに答えた世帯の12%が生活が苦しいとされる困窮世帯であることが分かり、市はそうした世帯をどう支援するかなど今後のエンゼルプランに反映させる考えだ。
「エンゼルプラン」は子育てを支援する5か年計画で、来年度策定される。市は、子育て環境の充実策とあわせ、子どもの貧困対策にも重点を置く方針。計画の策定に向け、市は昨年7月、子育て世帯の生活実態を把握するアンケートを実施した。
対象は年長児、小学3年生、6年生、中学2年生の保護者6,714人で、その83%にあたる5,616人から回答があった。質問内容は、経済、就労、食事の状況、そして教育・進学についての考え方など。
このうち、経済的状況について、生活が苦しい世帯いわゆる困窮層が659世帯あり、全体の12%を占めることが分かった。さらに困窮層の中でもっとも多かったのが、世帯数3人、世帯年収250万円~300万円未満。これは困窮層全体の24%にあたる。
また、教育・進学について、子どもを塾や習い事に通わせることができないことがあったかどうかという質問では、困窮層の22%があったと答え、これは一般層より15ポイント高くなった。
さらに、子どもに大学以上の教育を受けさせたいかという質問では、困窮層の52%が経済的に受けさせられないと答え、一般層の倍以上となった。
こうしたアンケート結果について、市は、「子どもの権利委員会」と「子ども・子育て会議」の合同会議を開き、報告した。この中で健康福祉部の八木智学部長は「子どもの居場所、貧困対策、さらなる子どもの育ち、保育環境の充実に向けた取り組みが不可欠。子どもの虐待問題もある」と、エンゼルプランの必要性を呼び掛けた。
市は、アンケート結果をもとに、経済的な理由で進学をあきらめないような支援事業をエンゼルプランで、検討する方針だ。
市は保護者だけでなく小学6年生、中学2年生へのアンケートも実施した。内容は、ひとりで食事するいわゆる「孤食」や学校の授業の理解度などを尋ねている。エンゼルプランでは子育て環境の充実、貧困対策の他、子どもの居場所づくりにも力を入れる。
※ご覧の記事の内容は2019年1月17日(木)JCVニュースLiNKで放送(TV111ch) 初回18:30~
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