2018年11月04日 17:51更新
妙高市関山神社の隣にあり、国の名勝に指定されている旧関山宝蔵院庭園の滝に水を流す修復工事が終わり、4日から一般公開が始まった。
関山宝蔵院は、関山神社の北に隣接した天台宗の寺。江戸時代には妙高山麓一帯を支配し、大きな影響力を持っていたが、明治時代に政府が出した神社と寺院を分ける神仏分離令によってく無くなった。その後も残された寺の庭園は、池の中央に滝が設けられ妙高山をその背景に取り入れていて、その優れた景観が評価され5年前に国の名勝に指定されている。
これを受け妙高市では平成27年度から修復事業に着手。これまでに池と周辺の石組み、さらに滝と滝に水を供給する水路を復元した。一般公開初日の4日は現地見学会がひらかれ、地元住民や歴史ファンなど約20人が訪れ、150年ぶりによみがえった滝や水路を見てまわった。
修復工事では、滝が流れていたころの姿がわかる史料がなく崩落した石組みもあったため、専門家の意見をふまえて石を積み直してきた。
妙高市教育委員会の佐藤慎さんは「江戸時代の景観をほぼ復元できたのではないか」「修復によって、ここに大きな寺院勢力があったことを知ることができ、地域に誇れる文化財があることを発信できる。大変良いものを後世に伝えられる」 と話していた。
庭園の一般公開は、滝全体に冬囲いが施される今月末まで。妙高市では来年度以降も池のまわりに植栽や周辺に東屋を作るなどして、2年後には史跡公園として完成させる方針だ。
※ご覧の内容は2018年11月5日(月)JCVニュースLiNKで放送(JCV111ch)初回放送18:30~
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