2025年04月10日 16:07更新
日本海の深海に生息するサクラダンゴウオの飼育研究をしてきた上越市立水族博物館うみがたりが繁殖に成功し、このほど日本動物園水族館協会から国内で初めて「認定証」を受け取りました。
うみがたりでは現在、サクラダンゴウオや繁殖の記録を展示する企画展を行なっていて「今後も日本海にすむ生き物の魅力を探って発信していきたい」と意気込んでいます。
サクラダンゴウオは日本海の深海にすむ体長3センチほどの魚です。丸い体とお腹に吸盤がついているダンゴウオの仲間で、8年前の2017年にうみがたりの元副館長などが参加する研究チームにより新種として登録されました。
うみがたりではその後、飼育しながら研究を続けライフサイクルを調べてきました。
そして2年前の2023年、初めて産卵とふ化に成功。エサとなるプランクトンを数種類、与えて飼育しました。
その過程で、成長させるには特定のプランクトンであること、またサクラダンゴウオの成長とともにプランクトンも成長させてから与える必要があることなどを突き止めました。その結果、ふ化したサクラダンゴウオのうちおよそ3割を半年間、飼育することに成功しました。こうした研究結果が日本動物園水族館協会に認められ、先月、国内で初めて繁殖の「認定証」を受け取りました。
うみがたり 飼育担当 杉山けいさん
「ふ化の連絡をもらった時は本当にうれしかった」
うみがたり 飼育担当 髙木康平さん
「めちゃくちゃ小さいと思った。これを成魚まで成長させるプレッシャーが強かった」
館内では現在、サクラダンゴウオや繁殖の記録を展示する企画展が行われています。
来館者
「この卵からこんな小さな赤ちゃんが生まれたんだって。この水族館で始めて生まれたんだって…すごいね」
「初めてみた。感動。泳ぎ方がかわいい」
うみがたり飼育担当 杉山けいさん
「ダンゴウオのかわいさを全国のみなさんに知ってもらいたい。ダンゴウオの繁殖スキルを生かし、日本海の深海の生き物で、繁殖に成功していない生き物を成功させて、未解明な不思議を発見していきたい」
企画展は今月13日まで行われています。
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