2024年06月02日 19:30更新
上越市三和区の谷内池にかつて群生していた「オニバス」の復活に向けた取り組みについて紹介します。
オニバスはスイレン科の植物で絶滅危惧種に指定されています。三和区の谷内池にかつて群生していました。しかしハスやジュンサイが生い茂り、池の中にある種に日光が十分、当たらなくなったことから12年前の2012年から花が咲いていません。
そこで種を取り出し、同じ池の中にある日当たりのいい場所に移し替えることになり、30日(日)オニバスの復活に取り組む市民団体「三和の自然と地域を育む会」と「新潟県生態研究会」の6人が作業しました。
新潟県生態研究会 藤本孝昭会長
「1番大事なのは光合成をすること。オニバスに光が当たること。ハスやジュンサイが茂っていれば、オニバスに光が届かない。深すぎると咲かない。深くて50センチほどがいいと言われている」
まず、水深およそ1メートルにあるオニバスの種をスコップですくい出しました。種は2時間の作業でおよそ100個が見つかりました。
このあと、池の西側に移し替えました。場所は育む会のメンバーがあらかじめほかの植物を取り除ききれいにしました。また池の深さが20センチから50センチと以前の場所より浅いため、日当たりがよくなるということです。
新潟県生態研究会 藤本孝昭 会長
「いろいろな作業をすることによってオニバスが成長できるようになった。花が咲く条件の1つになる。この取り組を初めてから1度も谷内池でオニバスの紫色の花が見られていない。できたら今年見たい。それが1番の願い。この地域の人も同じ思いなのでは」
オニバス復活の取り組みは、地元三和中学校の生徒も協力しています。池から種を取り出す作業は来月20日、生徒たちも加わることになっています。三和中学校ではオニバスの復活に向け、池から種を取り出し学校のプールで育てています。おととしは1株、去年は4株が花を咲かせています。
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