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雁木町家に手紙のお店 地元出身の若者が地域おこしに奮闘

2024年05月06日 18:00更新

上越市高田地区にある雁木町家の空き家を生かして、ゆっくりと手紙を書く場所と時間を提供するユニークなお店が、3月にオープンしました。店主は地元出身の若者で、店を通じて「連なる雁木のように地域のつながりを作りたい」と意気込んでいます。

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上越市東本町にオープンしたのは「てがみのお店l ittera(リッテラ)」です。店が提供するのは「落ち着いて手紙を書ける場所と時間」。 

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店主は、上越市出身の堀田滉樹さん(23)です。この春大学を卒業し、東京で若者の起業などを支援する仕事をしています。その傍ら、店を営業するために月の半分ほどを地元で過ごしています。

 堀田滉樹さん
「進路に行き詰まっていた時にパートナーから手紙をもらい救われた経験がある。SNSでいくらでも送れるが、温かみを感じられるのは手紙の力だと思う」

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店に訪れるのは、お世話になった人への感謝や、未来の自分、そして子どもが大人になったときに渡すためなど、さまざまな思いを持った人たちです。

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溶かしたワックスにスタンプで封

訪れた人
「娘が二十歳になった時に渡せるよう、手紙に残せたらいいなと思った」
「ふだん言えないことを伝えられるきっかけになる。こういう店があるのはいい」

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店は、元々築100年の空き家でした。

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人口減少で空き家が増える中、地域の人たちがまちの書店にしてにぎわいづくりにつなげようと改装していたところ、地元での仕事を考えていた堀田さんが運営を引き受けました。リッテラは、この書店と同じ建物の中にあります。

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雁木町家の保全活動に取り組む市民団体「越後高田・雁木ねっとわーく」の会長、高野恒男さんです。若者が空き家の活用に力を入れていることを知り、雁木の特徴や文化を教えるなど堀田さんを応援しています。

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高野恒男さん
「空き家を見て見ぬふりする人が多い中、そこに目をつけて来てくれたのはとてもうれしい。(雁木)家がつながるのが特徴。私有地を提供して人に通ってもらうので、雁木が人をつなげている。『お互いさま』が凝縮されているのが上越の町家雁木」

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書店には、学校帰りの子どもたちが立ち寄ったりSNSで店を知った市外の人なども訪れるようになり、堀田さんは「人と人をつなげるまちづくり」に関心を持つようになりました。

「リッテラ」もまちの人たちのつながりを深めようと始めたもので、文具は開業時に地元の店から無料で提供を受けています。

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堀田滉樹さん
「この町に対する思いが変わった。最初は、安い・始めやすいなど実現可能性を重視してここを選んだが、地域の人と関わる中で『雁木通りの町並みいいな』と。美しく風情があるのを大事に残していきたい。雁木通りが好きになってきたのが大きな変化で、自分が一番驚いている」

堀田さんはさらににぎわいを作るため、隣の建物にことし夏、地域の特産品などを販売するセレクトショップをオープンする予定です。

堀田滉樹さん
「僕は長く続いてきた歴史の中のほんの一部。高野さんなど先人から引き継ぎながら、これからもこの町を動かして面白くしていきたい」

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「てがみのお店 littera」の利用料金は、1通1ドリンク込みで1500円です。人数を制限して静かな空間で手紙を書いてもらうため、予約制となっています。詳しくは店のインスタグラムをご覧ください。

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