2024年03月25日 17:55更新
新潟県は今後、上越地域で医療スタッフの不足や患者が減少することなどを見据え、県立中央病院や上越総合病院などの機能を集約して、高度な医療を提供する中核病院を整備する方向性を示しました。今年中に、中核病院の具体的な機能やそのほかの病院の機能についてまとめることにしています。
これは21日(木)に開かれた上越地域医療構想調整会議で明らかになりました。それによりますと、今後、さらに医師の不足や患者の減少などが見込まれるため、上越地域にある10の病院の機能を見直し、中核病院を整備する方針です。現在、救急車で運ばれる患者などを受け入れる急性期への対応は、中央病院や上越総合病院などが行なっています。中核病院ではこうした急性期への対応や高度な医療を集約し、機能を強化します。また、回復期の患者を受け入れる「地ケア病院」の機能や病床の規模を適正化します。会議ではこうした方向性が委員に了承されました。
県は今年中に「中核病院」や「地ケア病院」の具体的な機能、病院の適正な数などについてまとめ、再来年度の令和7年度から、それぞれの病院のベッド数などを検討することにしています。県では、こうした再編を10年以内に完了させたい考えです。
上越地域振興局 鈴木幸雄 医監
「高度医療、急性期の診療機能をどう集約するか。病院施設の集約は議論にのぼっていない。弾力的に医師・スタッフが応援に行ける仕組みを、知恵を出し合って考える」
県福祉保健部 和田雅樹 参事
「地域住民の理解がないと進められない。住民の声を聞きながら、急いで進めたい」
上越地域では新潟労災病院が再来年度の令和7年度に閉院し、機能を市内6つの病院に移すことになっています。また上越地域の公立、公的な7か所の病院で医業の損益が赤字となっており、さらに赤字が膨らむ見通しであることから、病院機能の再編が急がれます。
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