2022年09月26日 09:53更新
沖縄県の伝統的な染物「紅型(びんがた)」を体験できる工房「BENITAMA(べにたま)」が、上越市の板倉区にオープンしました。工房では地域の賑わいづくりにつなげたいと体験教室の参加者を募集しています。
染物工房「BENITAMA」は上越市板倉区の住宅の一階を改修してオープンしました。
「紅型」は、沖縄県の伝統的な染物のひとつで、振袖や扇子など様々な生地に使われます。色付けには、顔料と大豆の絞り汁を混ぜ合わせた染料を使います。
提供:小泉環さん
工房をオープンしたのは、この家に住んでいた上越市板倉区出身の小泉環さんです。小泉さんは58歳。現在住んでいる大阪府で18年前「紅型」に出会い心を奪われたといいます。
小泉環さん
「グッときた。すごい素敵でキレイ。ワクワク、ちむどんどんした。紅型は(表現)自由で(自分の)気持ちとマッチした」
小泉さんは「紅型」の魅力をふるさとでも伝えたいと、BENITAMAを開きました。資金は、クラウドファンディングなどで集めました。
さらにもう一つ、工房の開設には母、ヨシ子さんへの思いが込められています。実家では10年ほど前まで、豆腐屋「ゑしんとうふ」を営んでいましたが、作り手だった父と兄が亡くなったため廃業し、今は88歳のヨシ子さん一人になってしまいました。小泉さんは母のためにも、BENITAMAで染物の体験教室を開き、地域のにぎわいづくりに一役買いたいと話します。
小泉環さん
「私がいないあいだの母の暮らしにスパイス的なものがあればいいなと。地区の人に支えられて母は生きている。そのおかげで私もたまに帰ってきてなんとかなっているので、(地域に)恩返ししたい」
母 ヨシ子さん
「うれしい。(娘)帰ってくるまで頑張れる。今集落の人が減って人がいなくなっている。みんなが寄れる所になってほしい」
小泉さんは今後、月に1週間程度自宅に帰省する予定です。
小泉環さん
「紅型を知ってもらいたい。(工房に)集まってきて 仲良くなって母と友だちになってもらえたら」
BENITAMAでは体験教室の参加者を募集しています。教室では「紅型」の色差しと地元の植物などを使った「草木染め」が体験できます。申込みなど詳しくはBENITAMAのインスタグラムまで。
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