2022年02月09日 18:05更新
経営難が続く佐渡汽船が、みちのりホールディングスの子会社として経営再建をめざす方針を打ち出す中、上越市は県、佐渡汽船、佐渡市、そしてみちのりホールディングスとの5者で連携し、佐渡航路の活性化に取り組む協定を3月末までに結ぶことが分かりました。
これは9日に開かれた市議会文教経済常任委員会で明らかになりました。
コロナ禍などで厳しい経営状況が続く佐渡汽船は、公共交通事業者の経営改善に実績があるみちのりホールディングスからの出資をうけ、その子会社として経営再建を目指すことになりました。
こうした中、上越市はコロナ禍で減った佐渡汽船の収益を埋めようと、去年の9月議会で議決していた支援金2億1324万円を3月上旬の予定で支払うことを決めました。支援金の額は去年の輸送実績をもとに算出するため、いままで未払いとなっていました。
また委員会の質疑の中で、上越市はみちのりホールディングスが出資する3月31日までに5者連携協定を交わす予定を明らかにしました。その上で小木・直江津航路は、海上の国道350号線として公共性が高いとし、今後、みちのりホールディングスに対して、航路の継続やカーフェリーの再開を求めていく考えを明らかにしました。
これに対して議会側からは、みちのりホールディングスが佐渡汽船の議決権を7割近く保有する大株主になることを踏まえ、赤字の続く小木・直江津航路は切り捨てられるのではないかという声があがりました。そのうえで、3月の5者連携協定を結ぶ前に、上越市にみちのりホールディングスの経営トップを招き、その考えをよく聞くべきとの指摘が相次ぎました。
市産業観光交流部の小田基史 部長は議会の要請で経営トップを招くのは「やぶさかではない」と話し、委員会後のインタビューで「複数年単位で小木・直江津航路が維持されるのは大丈夫だが、その先をどうするかとなると難しい問題がある。小木・直江津航路を維持していかなければならないのは市長も同じ考え。市長にも経営トップに一度面会してもらう必要はある」と述べています。
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