2021年10月08日 17:10更新
今月31日に行われる上越市長選挙について、立候補を検討してきた元市長で現在市議会議員の宮越馨さんが8日(金)、立候補を断念すると発表しました。今後は立候補を表明している中川幹太さんと政策協定を結んで支援していくことになります。
宮越さんは8日、中川さんと合同記者会見を開き、出馬を断念すると発表しました。宮越さんは「家族の理解がどうしても得られない。80歳を迎えたこともあり、どうしても出馬条件が整わなかった」と断念した理由を語りました。
そのうえで宮越さんは「中川さんに自分の政策を託したい」として、政策協定を結んだことを明かしました。
宮越さんは、これまで上越市の人口減少を止める政策として、子育て世帯に対し、2人目以降に月々5万円を支給する子ども年金制度を提唱していました。
また、16年前の大合併は失敗だったとして、地方分権型のブロック制を導入して活性化につなげると訴えてきました。
宮越さんは「大合併が大きな人口減少の要因になっている。大きすぎてガバナンスがうまくいかない。(中川さんについて)その人間性、政策実行力など、いろいろな形でコミュニケーションを図るなかで、この人なら政策を託してもいいと思えた」と話しました。
これに対して、中川さんは「(宮越さんの)ダイナミックな政治手法、財源の獲得手腕など、いろいろなことを学びながら進んでいきたい。(宮越さんが)政策に掲げている“地域分権”については、宮越さんの政策通りになるとは考えていないが、この部分は進めていかなければいけない。それと、子育て制度は積極的に取り入れていきたい」と話しました。
さらに、協定した政策を実現するため、中川さんが宮越さんのノウハウを生かせる態勢をとることを双方で確認したということです。
宮越さんは「(政策提案は)私が先。それを中川さんが受け止めて政策協定を結んだ。(中川さんが)選挙に勝って市長にならないと、(自分の処遇など)具体的な話にならない」と今後の立場などについて話しました。
その一方で中川さんは「(宮越さんは)権力のある立場に就任することはできないと伝えてある。副市長は絶対にない」と話しました。
会見では、これまで、しがらみのない市政を目指すと訴えてきた中川さんに対し、今回、宮越さんの協力を得ることで方針が変わるのかと質問が出ました。
中川さんは「しがらみがないように、政策についても納得できないことはやらない」と答えました。
宮越さんは1993年から市長を2期8年務めました。去年行われた上越市議会議員選挙では4500票あまりを得てトップ当選を果たしています。
今後、宮越さんは中川さんの応援演説なども検討していくということです。
上越市長選挙には前の副市長、野澤朗さんも立候補を表明しています。
上越市長選挙は24日告示、31日投票が行われ、即日、開票されます。
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