2022年08月03日 18:54更新
高校生が学芸員となって、上越市本城町の小林古径記念美術館で企画展を開くプロジェクトが3日から始まりました。
このプロジェクトは高校生に美術館の役割を知ってもらうとともに、地元出身の芸術家に親しんでもらおうと小林古径記念美術館が初めて企画しました。同館の学芸員、市川高子さんは「高校生が美術館に来ることが少なく、入館者が少ない。地域に美術館がなぜあるのか、もしなかったらどうなるのか、過去の上越の人が残した宝物がどうして美術館にあるのかまで思いをはせてほしい」と企画の背景を話しています。
参加した地元高校生は10人。目標は来年1月から3月にかけて、「かわいい美術」と題した企画展を開くことです。それまでに、一人ひとりが学芸員となって、美術館の収蔵品から展示作品を選び、準備を進めます。初日は美術館の館内を見学したほか、学芸員の仕事について話を聞いたり、美術館のイメージを話し合ったりしました。
直江津中等教育学校5年の渡部妃奈さんは「司書や学芸員の仕事に興味があって、関連の体験ができるならと参加した。作品の解説に興味があるのでやってみたい」高田高校1年生の坂口朝香さんは学芸員の仕事を学び、「虫の侵入を細かくチェックするなど、絵画の管理の大変さを知って改めて驚いた。私自身が美術や芸術に詳しくないので、初心者でも親しみやすい企画展にしたい」と話していました。
学芸員の市川さんは「学芸員が普段思いつかないような突飛なアイデアや若い人ならではの感覚が展示に表れるようにサポートして、すばらしい展示にしたい。それを皆さんにお見せできれば」と話していました。
プロジェクトは今後、10月に作品の選定、12月までに解説文づくりや展示、ライティングなどの作業にあたります。
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