2022年02月14日 17:54更新
「まん延防止等重点措置」の適用が3月6日まで延長となり、飲食業界だけでなく、タクシー業界でも先行きの経営が見通せず、危機感が広がっています。
上越市ハイヤー協会会長 牧野章一さん
「まんぼうで飲食店の時短要請がでているときは、特に厳しい」
牧野さんは、飲食店への時間短縮要請が延長されたことで、タクシー業界が大きな打撃を受けていると窮状を訴えました。タクシーの利用状況は、コロナ前には、午後7時から翌朝7時までの夜間がおよそ4割を占めていましたが、現在は1割ほどとなっています。
牧野さん
「夜はお客様が蒸発している状態。タクシーの出番は圧倒的に少ない」
牧野さんが社長を務めるアイエムタクシーでは、コロナ前の2019年と比べて、昼間の利用はおよそ4割減、夜間の利用はおよそ8割減となっています。現在、42台あるタクシーのうち、7台が休車しているということです。
また、60人ほどだったドライバーのうち4人が辞めたと明かしました。市内全体では、20人以上が減ったということです。現在は、雇用調整助成金を活用してなんとか経営をつないでいます。
アイエムタクシーの乗務員
「車内の感染対策は、飛沫防止シートの設置や営業ごとの消毒、換気やエアコンで外気を入れるなど。空気清浄機も全車に設置している」
牧野さん
「辻待ちをしていても人っ子ひとり通らないことは、想像以上に大変。当然数字も上がらない。我々の業界は売り上げに応じた給与の部分もある。乗務員のことを考えると胸が痛い」
ハイヤー協会は、去年12月末、中川市長に対し飲食店の夜間の利用促進や3回目のワクチン接種にあわせたタクシーチケットの発行など、経済支援を要望しました。とはいえ、要望した内容は来年度予算に反映されるかどうか。厳しい現状はまったく変わりません。
牧野さんは、今後、感染が収束しても状況が元通りになることはないと考え、タクシー業界をはじめ、公共交通機関が生き残るための補助制度などを検討してほしいと話します。
牧野さん
「3月6日でまんぼうが終わることを心から祈っている。歓送迎会シーズン、春を迎える。そのときこそタクシーの出番。肩に力を入れて頑張っていきたい」
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