2022年01月30日 17:38更新
小正月の縁起物「ちんころ」作りと「まゆ玉飾り」の体験会が30日、上越市吉川区で開かれ、子どもたちがふるさとの伝統に親しみました。
体験会は市民団体「吉川区青少年育成会議」の主催で地元の園児や小学生、保護者など10人が参加しました。
参加者は始めに、うるち米を使って干支などの動物をかたどる、ちんころ作りに挑戦しました。ちんころは五穀豊穣や安産の願いをこめて、神棚や玄関に飾られるもので、この地域では小正月の縁起物として昔から親しまれています。
講師にはちんころの製造・販売を行う、地元の小浜屋菓子店・店主、中村崇さんが招かれました。
材料に使うのは、食紅でピンクや青などに色を付けた5色のうるち米です。この日は動物だけでなく、参加者が思い思いにちんころを形作りました。大きさは2センチから5センチほどです。
中村さんはちんころ作りのポイントとして「生地が乾きやすいので濡れ雑巾を使いながら、正面をきれいする。そうするときれいなちんころに仕上がる」と話しました。参加者は「(中村さんに)はりねずみの耳と目の作り方を教えてもらった。割り箸で耳を押したほうがうまくいくとわかった」と話していました。
形ができたら、10分ほど蒸して待ちます。
その間に、まゆ玉飾りをしました。まゆ玉は事前に用意した出来合いのものを使い、枝にくくりつけます。参加者は、願い事を書いた絵馬も一緒に飾り付けました。
参加者
「コロナが早く収まるようにと書いた。外出もできないので早く収まってほしい」「毎日健康で過ごせるようにと願った。昔大じいちゃんが正月によく作って天井にぶらさげていた」
そのあと、ちんころが完成し、参加者はパックに入れて持ち帰りました。
参加者
「ウサギ、ネズミ、カップケーキなど作った。ウサギとネズミでパーティーをイメージした。出来は80点くらい」「子どもも楽しめてよかった。家族が健康で過ごせるようにと思って作ったので、ひびが出るまで玄関に飾りたい」
小浜屋菓子店 中村さん
「子どもたちの感性がすばらしい。逆に参考にしたいと感じた。伝統のものなので子どもたちに伝えていきたい」
主催した 吉川区青少年育成会議 体験活動部会 五十嵐豊 部会長
「コロナ禍で夏頃に計画していたキャンプが中止になったが、きょうは子どもの元気な姿が見れてよかった。吉川の文化・伝統がこういった機会で継承できればと思う」
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