2021年05月21日 10:22更新
佐渡市両津地区北鵜島の旧家 北村家に伝わる豊作を祈る儀礼「車田植(くるまだうえ)」が19日におこなわれ、今年初めて地元の小中学生が参加し、田植え唄を響かせました。
毎年5月中旬の大安の日に合わせ1年の田植え仕舞いとして行われている車田植。
かすり衣装を着た早乙女と呼ばれる3人の女性が、田の中央に植えた苗を中心にして円を描くように後ずさりしながら苗を植えていきました。
北鵜島に伝わる佐渡の「車田植」は、昭和54年に国の重要無形民俗文化財に指定されました。現在は岐阜県高山市とあわせ、全国で2か所にしか残っていないとされる希少な伝統行事です。
今年は内海府小中学校の全校生7人が、初めて田植え唄の唄い手として参加しました。
子どもたちは練習を重ねてきたものの、去年は新型コロナウイルスの影響で当日に畦で唄うことは叶いませんでした。今回ようやく本番での披露となり、練習の成果を発揮し、しっかりと唄いあげていました。
参加した生徒は「伝統を未来に残していきたい」と話していました。
早乙女たちは、豊作を願う田植え唄に合わせ手際よく苗を植えていました。
車田植については現在 後継者がおらず、田植え唄を唄うことができる地域住民もほとんどいない状態だということです。田主である北村家当主の北村佐市さんは「今年は子どもたちの唄が披露されにぎやかでよかった。高齢化が進んでいて車田植が今後どうなるか分からないが、できる限り頑張っていきたい」と話しました。
田植えが終わると、手作りのおにぎりなどがふる舞われ、参加者は穏やかなひとときを過ごしていました。
今年の稲刈りは9月下旬から10月頃を予定しているということです。
佐渡テレビジョン
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