2021年01月23日 17:53更新
野上浩太郎 農林水産大臣が23日、上越市を訪れ、今回の豪雪で被害を受けた農業用ハウスの倒壊現場を視察しました。花角知事や村山市長はハウスの早期復旧や、農業者の営農再開に向け補助金の交付など迅速な支援を要望しました。
写真右:被害状況の説明を受ける野上大臣
上越市を訪れた野上 農林水産大臣は、豪雪の被害を受けた大潟区潟田の農事組合法人大潟ナショナルカントリーを視察しました。
倒壊したハウス
ここでは冬季間育苗用のビニールハウスでアスパラ菜を栽培していますが、ハウス8棟が雪の重みで倒壊し、収穫ができない状態です。
大潟ナショナルカントリーでは倒壊したハウスの撤去と再建を進める方針ですが、このままでは育苗作業に着手できず、春からの稲作に大幅な遅れが出る可能性があります。
大潟ナショナルカントリーの竹田稔 代表理事は「ここ数年は10センチ降るか降らないか。雪もそんなに降らないため共済もかけていなかった。この辺のハウスつぶれた方たちも共済入っていないところも多く、うちと同じく自力再建していく形になると思う。春先間に合わないことで、おそらく苗代の状態でやる。共済に入っていない人たちの支援もぜひ考えて欲しい」と大臣に話していました。
この後、上越市役所で農業被害に関する意見交換会が開かれ、知事や周辺市町村の首長が大臣に要望書を手渡しました。上越市ではこれまでの大雪で23日現在、農業用ハウスの破損が78件(175棟)、作業場などの破損が17件(19棟)、JA共同施設の破損が8件、牛舎・鶏舎の破損が8件、果樹棚の破損が2件起きています。
また妙高市は18日現在で農業用ハウス全壊が1棟、ブドウ棚の番線の破断などが起きていて、雪解け後には更なる被害が見つかる可能性も出ています。
上越市からの要望では具体的に、営農再開に向け、農業用ハウスなどの再建や運転資金の調達など大雪被害に特化した補助事業の創設や、災害関連資金の無利子化、貸付限度額の引き上げを求めています。野上大臣は会談のあと「被災された皆様にお見舞い申し上げる。施設の撤去や再建、種子や種苗の確保、果樹の植え替えなど、必要な支援をしていかなくてはならない。ニーズにしっかり対応できる支援を検討していきたい」と報道陣に話しました。
村山市長は「除雪機も農業機械の対象になっておらず、雪でつぶれたトラクターを再購入するときにも、補助対象にならないのを対象にするよう要望した。農業はスピード感が必要。3月になれば稲の苗を整備しなければならない状況で早く再建できるよう資材の手当て、撤去、再築に取り組む農業者の意欲の支えをしていきたい」と話しています。
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