2019年11月28日 14:26更新
上越市は、来年度からの新しい観光振興計画案をこの程まとめ、有識者による検討委員会を28日に開いた。案では、市民と地域が一体となって観光の活性化に取り組む方向が打ち出されている。
計画は「上越市観光交流ビジョン」と名づけ、来年度から実施される。ビジョンでは、市民を「ふるさとの語り部」と位置づけている。市民ひとりひとりが歴史や文化など地域の魅力を観光客にアピールする「担い手」になり、活躍してほしいという狙いがある。
東洋大学観光国際観光学部の丁野朗客員教授は「市民を巻き込んだ新しいタイプの観光ビジョン。市民も一緒に走っていき、行政が決めたからではなく、自分たちのビジョンとして参加していただきたい」と話した。
上越市によると、市の観光入込み客数は北陸新幹線が開業した平成27年は578万人だったが、それから下がり続け、平成29年は494万人だった。
市では今後は、従来の旧所名所を回るいわゆる「スポット型」から脱却する必要があるとして、特に外国人は、地域の人や文化と触れ合うことを求めているとみている。そのためには、市民の観光に対する意識を高めなければいけないとして、担い手へむけたスキルアップや観光地のPR方法などを考える「アクションプラン」を作成する方針。
検討会議では、郷土愛を子どものときから育むプランが必要だという意見や、多文化共生をアピールするアクションプランはどうかなどの意見が出た他、ある検討委員からは、外から来る学生の観光の入り口について、一枚の冊子を渡されて「上越の観光だよ」と言われて終わりという例をあげた。
それに対し、他の検討委から「郷土愛を育むには学校の社会科見学は記憶に残る。他人に話すきっかけにもなる。地域の歴史や産業の見学は、教育の部分で実践できるのでは」と話した。
市では今後、検討委員会の議論をふまえ、12月下旬にパブリックコメントを募集したうえ、今年度中に計画をまとめる方針。
※ご覧の記事の内容は2019年11月28日(木)JCVニュースLiNKで放送予定(TV111ch)初回18:30
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