2019年09月04日 15:56更新
秋の行楽シーズンを前に 4日、山岳救助訓練が上越市柿崎区の米山でおこなわれた。
参加したのは頸北消防署の職員13人。米山の下牧登山口から少し登ったところで行われた。訓練は70代の男性が登山道脇のがけ下、約7mへ滑落した想定。
まず隊員2人ががけ下まで下りて要救助者を背負うと、合図とともに腰に付けたロープが上から引っ張られる。
これは「1/3システム」とよばれるもの。腰のロープをカラビナや滑車を通すことで、より強い力で引き上げることができ、少人数でも救助が可能。
この日は訓練前に雨が降ったため、隊員は足元に注意しながら登っていた。
続いて行われたのは要救助者の搬送訓練。山道は危険なため担架は使えない。ザイルロープでおんぶ紐をつくり、隊員が要救助者を背負って下山した。
頸北署の小林春栄署長は「ぬかるんでいる地面で事故が起こりやすい。より実践的な訓練になった。米山へは一番近い頸北署がまず出動する。初動対応が大切になる」と訓練の大切さを話した。
米山では今年6月、この訓練と同じ状況で滑落事故があった。頸北署が救助に出動したのは5年ぶりのこと。訓練に参加したほとんどの職員は、山岳救助を経験したことがない。
小林署長は「無理な登山をせず、入山時は計画を立てて、届けを出してから安全に楽しんでほしい」と呼び掛けている。
Copyright (C) 2016-2023 上越妙高タウン情報 All rights reserved.