2019年06月18日 11:16更新
えちごトキめき鉄道が来年4月からの運賃値上げを決めたことに対して、市民団体「在来線地域の会連絡会」などのメンバーが17日、値上げを考え直すよう要請した。
えちごトキめき鉄道は、昨年度の営業収益が36億6,900万円となり、前の年度より4億5,800万円減少した。これは2年連続の減収減益。
その他、鉄道施設の維持費用が想定を上回るなど経営状況は厳しく、このままでは現在の運行本数を維持することが難しいとして、運賃を来年4月から3割程度引き上げる方針を固めた。値上げは4年前の開業以来初めて。
17日は市民団体が総務企画部の北嶋宏海部長に対して、「鉄道は交通弱者にとって日常生活の欠かせない手段であり、値上げは利用者離れを引き起こす」「さらなる経営悪化につながる」と訴え、その上で値上げを考え直すよう求めた。
北嶋部長は「再考については難しいとはっきりお応えした。サービス低下にならない範囲で、コストや人件費削減を考える」と、引き続き体制の見直しをおこなっていく考えを示した。
また、在来線と地域のあり方を考える会の仲田紀夫代表は「トキてつの経営状況の厳しさを実感した。車離れ、高齢者の免許返上に対し、持続的に経営していくためには、三セク運営のスキームについて県を通して国に申し入れすべき」と話した。
えちごトキめき鉄道は昨年度、通勤・通学の定期を使った乗車状況が1日平均6,890人、前年度の97%台となり、開業以来初めて前年度を下回った。特に通学は少子化が影響していて、定期の利用者は今後も減るとみられている。
今回の値上げ計画では、通学定期に関しては保護者の負担を減らすため、値上げ幅を3割以下に抑える方向で県や沿線3市と協議している。
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