2017年02月09日 16:46更新
上越市にある関根学園高校の女子バレー部が、先月行われた「新潟県高校バレー1・2年生大会」で初優勝を飾り、あす10日に福井県で開幕する北信越高校新人大会に出場する。関根学園の女子バレー部は、これまで県全域を対象にした大会で一度も優勝した経験がなかった。トロフィーをつかんだのは創部以来、今回が初めて。5年前には部員がいなく存続が危ぶまれたほど。なぜ弱小チームが急成長を遂げることができたのか?
現在部員は1・2年生合わせて12人。全員が地元上越市、妙高市の出身。中学の時にバレー経験があるものの、県の選別メンバーに選ばれたり、将来を有望視される選手はひとりもいない。監督の宮川奈々さんは「みんな上越人。他の地域に負けてたまるかという気持ちでやってきた」と雑草魂がチームを育てたと振り返る。
関根学園女子バレー部ここ数年、少しずつ力をつけてきたが、県大会ではベスト8止まり。競り合った試合で勝てないという大きな壁にぶち当たっていた。そんな中、去年12月から監督の妹で現役のビーチバレー選手として活躍している宮川杏奈さんが練習に訪れ、メンバーを指導するようになった。杏奈さんは技術だけでなく、精神面でも支えようと伝えてきた言葉がある。
(指導する宮川杏奈さん)
「大切にしてほしいのは“今”この瞬間の取り組み」。過去を振り返ったり、これから先のことを考えるよりも、まずは目の前のことを全力でやることが大切と、生徒を鼓舞し続けた。この言葉をきっかけに変わりはじめたチームは、技術はもちろん、精神面でも一皮むけ、今回の躍進へとつながった。
キャプテンの久保あゆみさんは「これまで競った試合は負けてきた。県大会ではいいイメージで試合ができて、こみあげるものがあった。自信しかなかった」と成長を実感。またセッターの横田千穂さんは「勝っても負けても“勝つこと”が目標。過去とか未来にとらわれないように、ちゃんと“今”を戦うことが大切。常に前向きに戦えるようみんなに声をかけてきた」とふり返る。
関根学園女子バレー部は、あす開幕する北信越大会に挑む。1回戦は11日からはじまり、関根学園は開催地の福井県代表 仁愛女子高校と対戦する。メンバーは「チームが勝つことが一番。楽しく元気よく、全員が今この瞬間を大切にプレーしたい」と話している。
※2017年2月9日 ニュースLiNKで放送 18:30~