2018年10月19日 17:52更新
人の助けが必要です。
国の特別天然記念物で絶滅が心配されている火打山のライチョウの保護について考える「ライチョウ会議」が、19日に妙高市で開幕した。
この会議は、ライチョウの研究者や行政関係者が集まり保護の対策などを話し合うもので、妙高市で開かれるのは初めて。初日のきょうは、シンポジウムが開かれライチョウ研究者で信州大学名誉教授の中村浩志さんから「火打山のライチョウの現状と保護の課題」と題した基調講演があった。
このなかで中村さんは、火打山のライチョウの生息数が年々減少していて今年は過去最低の15羽になったと報告した。
その原因として標高の高い場所にいなかったシカやイノシシが侵入しライチョウのエサ場を荒らしていること、さらに温暖化の影響で背の高いイネ科の植物が山頂近くで増え、ライチョウの食べる植物に悪影響が出ているということ。その上で、ライチョウ保護のためには人が手を加える必要があると訴えた。「これからは人の手で高山の国立公園を積極的に守っていくことが必要。自然に手を付けずそっとしておく時代ではなくなった」と。
中村さんは具体的な方法としてイネ科の植物の除去やヒナの保護をあげ、市民や行政へ協力を求めた。
この他にも、世界規模で鳥類の保護活動に取り組まれている高円宮妃久子様の特別講演があった。
あす20日(土)は新井ふれあい会館でライチョウ保護をテーマにしたワークショップが開かれる。参加費は無料で事前申し込みもいらない。
※ご覧の記事の内容は2018年10月19日(金)JCVニュースLiNKで放送(TV111ch)初回放送18:30~
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