2018年10月11日 09:19更新
今年は戊辰戦争から150年の節目。これに合わせ、当時の高田藩の視点で戊辰戦争を振り返る特別展が上越市立歴史博物館で開かれている。
特別展には、戊辰戦争の前後、榊原家高田藩の動きを伝える文書や史料、約70点が展示されている。
榊原家高田藩は徳川四天王のひとつとして江戸幕府を支えていた。しかし、戊辰戦争によって新政府軍と徳川家との間で、苦しい決断を迫られた。
哀訴諫諍
当時の高田藩が掲げた「哀訴諫諍(あいそ かんそう)」という方針を示す文書。「哀訴」は朝廷に徳川家の存続を願うもの、「諌諍」は将軍・徳川慶喜に朝廷へ謝罪するよう諭すもの。
番所の門扉
信越国境にあたる現在の妙高市長沢地区に設置された番所の門扉。高さは2m以上あり、高田へ迫る新政府軍も通ったとされている。
菊の紋章が入った旗
「官軍」を象徴する菊の紋章が入った旗。新政府軍が松代藩に与えた実物。
人足の手紙
軍と行動を共にした人足の手紙。人足は戦場で弾薬などを運搬した。庄屋に宛てた手紙には命がけの心情が赤裸々にしるされている。
高田の城下町は高田藩が新政府軍に合流することで結果的に戦火を免れた。学芸員の荒川将さんは「戊辰戦争は日本史の中でも大きな出来事。どうして城下町の形がいまも残っているか振り返ってほしい」と話している。特別展は12月2日まで高田公園にある上越市歴史博物館で開かれている。
Copyright (C) 2016-2023 上越妙高タウン情報 All rights reserved.