2018年06月28日 18:09更新
こどもが感染しやすい“夏かぜ”の代表的な疾患、ヘルパンギーナが6月に入り、上越地域を中心に急激に感染が広がっている。あまり聞き慣れない病名だが、どのような病気か塚田こども医院の塚田次郎 医師に聞いた。
塚田こども医院 塚田次郎 医師
「ヘルパンギーナ」は手足口病やプール熱といった夏かぜの一種。発症すると、突然38~40℃まで発熱したり、口の中に水泡性の発しんがあらわれる。
上越市と妙高市の医療機関でヘルパンギーナの患者が今期初めて確認されたのは5月下旬。6月に入ってから保育園・幼稚園に通う子どもを中心に急激に感染が広がっている。新潟県によると、6月18日~24日の1週間で1医療機関当たりの患者数は39.33人で、前の週の6倍以上、警報基準の6人を大幅に超える。
上越市栄町2の塚田こども医院には、1日あたり20人の患者が訪れている。塚田次郎 医師は「のどの感染症のことを全般に“風邪”と呼んでいる。冬場に流行する風邪と、夏場に流行する風邪は違い、冬はインフルエンザが代表的。熱がでる時に寒気やだるさ、咳やハナミズが出る。夏場は高熱が主な特徴」と説明する。
ヘルパンギーナは、咳やくしゃみなどでウイルスが飛沫し感染する。また、ウィルスは腸の中に潜伏しており、トイレの後にはしっかり手を洗うことが大切だ。発症後1週間程度で症状は軽くなるが、本人は治ったと思っても、他人にうつす危険性があり、手洗いやうがいは欠かさないことが大切という。
塚田医師は「夏風邪ウィルスには、色んなものがあるが、数年に1回大きな流行がある。今年みんながヘルパンギーナにかかれば、免疫ができるので、来年は落ち着くと思う。また、何年かすると、今のウィルスの形状も変わるので、その時に多くの子どもたちが一緒にかかってしまう」と話し、秋まで流行は続くとみている。
なお、大人はヘルパンギーナへの免疫を持っているため、感染への心配はないということ。
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