2018年04月19日 18:08更新
直江津地区の八坂神社などにある“北前船”を描いた絵馬などが上越市の文化財に指定されることになった。18日、上越市文化財調査審議会から野澤教育長へ答申書を提出した。
答申書を野澤教育長(写真左)に渡す市文化財調査審議会 川村委員長
上越市の文化財に登録されるのは北前船の絵馬や模型あわせて11点。いずれも上越市西本町の八坂神社や泉蔵院など直江津にある7つの神社や寺に保存されている。
上越市文化財調査審議会によると、絵馬と模型は江戸時代後半の文政期から大正にかけて制作されたもの。北前船の船主や商人が航海の安全を願い、また、無事に航海が終わったことへの感謝を込めて、奉納したということ。
報道陣を前に文化財に答申した理由を説明する川村委員長
同審議会の川村知行委員長は「北前船が江戸時代から流通を担い、今日まで日本海の海運を支えている。歴史を物語るので文化財に指定した」と評価した点を挙げる。
今回の文化財登録の背景には、文化庁が去年4月、歴史資料などを観光・地域活性化に活用する“日本遺産”に北前船の寄港地があった新潟市や酒田市など全国11の自治体を登録したことがある。上越市はことし2月に日本遺産への追加登録を申請している。
川村委員長は「上越市の北前船の史料は日本遺産に位置づけられる。江戸時代と同じようなつながりが復活すると期待できる」と北前船を通した他の都市との交流に期待を寄せている。
北前船の絵馬と模型は4月24日に開かれる教育委員会定例会での議決を経て、正式に文化財登録が決まる。
※4月19日(木)のJCV ニュースLiNKで放送 初回18:30~
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