2018年01月20日 19:39更新

上越市清里区の農事組合法人グリーンファーム清里が、去年開かれた農林水産祭で特に優れた団体として最高賞の天皇杯を受賞したことを祝う式典が20日開かれ、関係者が栄誉を称えた。

農林水産祭は、農業技術の改善や経営の発展意欲を高めようと50年以上前から開催されている。園芸や畜産など７つの部門があり、グリーンファーム清里は、全国の487農業者の中から農産・蚕糸部門の最高賞、天皇杯に選ばれた。式典には地元の農業関係者や関係機関の代表などおよそ120人が出席。権威ある賞に輝いたことを祝った。

グリーンファーム清里は、少子高齢化が進む中で農地を荒廃させないために使わなくなった農地を預かり耕作する事業を展開。さらに預かった農地を専業農家や担い手のいない地域に立ち上げた法人に集約させるなど、国の政策を先取りする形で農地の再配分にも取り組んできた。

こうした連携を生かし、栽培技術の共有をはじめ肥料や農薬の共同購入によるコストの削減。また、共同で販売することで販路の開拓にも着手し、地域の発展と経営の安定化を両立させた。

グリーンファーム清里の保坂一八代表は、「天皇杯はこの地域に贈られたもの」と述べ、地域の人や指導してくれた先輩に感謝の気持ちを表していた。さらに「農業を守ることは地域を守ることになる。 いろいろ問題はあるがひとつひとつ乗り越えないといけない」と語った。

今後について保坂代表は、事業を若い人材に引き継ぐとともにさらなる農地の基盤整備で省力化とローコスト化を進め、そこで得た力で中山間地農業を守り園芸や畜産にも取り組みたい。と意欲を見せていた。