2017年11月06日 09:43更新
昨年12月、糸魚川で発生した市街地での大規模な火災を受けて上越市は5日、直江津市街地で消防用の水を確保するための実証実験を行った。
消火活動は通常、火元近くの消火栓や防火水槽を使うが、糸魚川大火では水が不足した。直江津の市街地では消火活動に使える河川などからの自然水が乏しい状況にあり、市は雨水などの排水路としてのみ使用している天王川を利用できないか検討している。
実験には上越市、上越消防、国土交通省などから83人が参加。関川と天王川が合流する水門から、西本町3丁目までの約1㎞の区間を堰き止め、そこに国土交通省のポンプ車で関川の水をくみ上げて貯めた。
事前の計算では50分ほどで水が貯まると予想されていたが、実際は85分ほどかかった。しかし事前に想定していた、消火に使用できる水位まで達したことが確認された。
上越市の塚田弘幸 防災危機管理部長は「関川の水位が若干少なくて、排水ポンプの能力が十分に発揮できなかったが、水がたまるのは確認できた。付近の民家への影響もなく、安全に水を貯めることができた。水利としては活用できるのかなと思う。課題は時間」と話した。
上越市では今回の実験結果を消防関係者と検証することにしている。また、来月には高田地区の市街地でも融雪溝を活用した同様の実証訓練を行う予定だ。
※2017年11月6日 ニュースLiNKで放送 初回18:30~
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