2024年07月17日 09:08更新
これまであまり流通してこなかった夏が旬の上越市産のイワガキを新たな名産品に育て上げるプロジェクトが始まっています。16日(火)には関係者向けに試食会が開かれたほか、初めて上越市産のイワガキが地元の魚市場で販売され、本格流通に向け第一歩を踏み出しました。
これが旬を迎えている上越市産の天然のイワガキです。直江津から柿崎の水深10メートルほどの海底で採れます。品質は良好ですが、これまで地元で流通することはありませんでした。
ネックになっているのは、「食中毒が怖い」といった認識が上越の飲食店や消費者の間で広がっていることです。そこで間違った認識をただし、上越市産のイワガキを新たな名物にしようと去年新潟県や地元漁協などが、プロジェクトを立ち上げました。まず取り組んだのが、イワガキを知ってもらう講習会や衛生管理の普及です。
16日の試食会は去年に続いて2回目で、飲食店の関係者や流通業者など25人が出席しました。
まず、県の担当者から村上市産のイワガキは県内の温泉旅館でひとつ2000円で提供されている事例が紹介されました。さらに、保健所からは、食中毒の原因となる腸炎ビブリオの予防のために、低温管理と水洗いの徹底が呼びかけられました。
このあとの試食会では、参加者が実際に味を確かめました。
試食した飲食店関係者
「ほかの産地とそん色ない。食中毒のイメージはあるが、ちゃんと知識を持って客に説明できれば納得してもらえる」
「地元で獲れたものをアピールしたい。新たな名産品になればうれしい。」と話していました。
仲田紀夫組合長は「提供する飲食店に正しい知識を持ってもらうことが一番大切。名産品になるポテンシャルは十分にある」と意欲を見せていました。
関係者によりますと、この日初めて上越市産のイワガキが地元の魚市場で、市内の鮮魚センターに販売されたということです。
プロジェクトでは、今後徐々に流通量を増やし、2年後には新たな名産品として定着させたい考えです。
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