2024年07月01日 15:03更新
上越市出身の童話作家、小川未明の代表作「赤い蝋燭と人魚」のモチーフになったと言われる人魚塚が、上越市大潟区雁子浜にあることをご存じでしょうか?竹やぶに覆われ見つけにくかったことから、囲いと案内看板が設置され30日(日)、お披露目されました。
人魚塚は高さおよそ30センチ、幅25センチほどです。大潟区の人魚塚伝説に基づき、少なくとも明治時代からあったとされています。土の上に直接置かれていたため、周りにある竹やぶで覆われて見えにくくなっていました。また崖の近くにあり、訪れる人がけがをするおそれがありました。
雁子浜町内会 熊木勉 会長
「いつここに設置されたのか分からないが、明治以前ではないか。歴史鑑定はしていないが塚の形からしてかなり古いものと聞いている」
雁子浜町内会では市の独自予算を活用し、80万円かけて人魚塚の周りを整備しました。人魚塚を崖とは反対側の南側に30メートルほど移し、コンクリートの土台に乗せました。また周りには囲いや案内看板を設置しました。
人魚塚伝説は雁子浜の神社の明かりを頼りに毎晩、佐渡が島から通う女性と、地元の若者との悲しい恋の物語です。女性は溺れて亡くなり、若者も女性のあとを追って亡くなります。
人魚塚は2人を供養するために作られ、上越市出身の童話作家、小川未明の代表作「赤い蝋燭と人魚」のモチーフになったと言われています。
30日は整備の完成を記念する式典が開かれ、町内会の役員など10人が出席しました。
雁子浜町内会 熊木勉 会長
「今後、竹の管理が大きな課題。地域で協力しながら後世に守り継いでいきたい」
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