2024年05月17日 17:00更新

上越市内で暮らす外国人の妊婦を対象にした日本語教室が17日（金）に頸城区で開かれ、参加者が出産や子育ての手続きなどを学びました。

日本語教室は上越国際交流協会が去年11月に続いて開きました。参加したのは頸城区に住むフィリピン人の妊婦や夫、合わせて3人です。

参加者は子どもが生まれたあと、市に書類を提出するまでの流れや、予防接種の受け方などを教わりました。続いて日本語で住所を書く練習をしました。

このほか、妊娠や出産に関わる証明書の名前を確認するゲームが行われました。証明書は保険証やマイナンバーカード、医療費の受給者証などがあり、すべて日本語で書かれています。

参加者
「こういう教室がなければ手続きの仕方や出産後の生活についてわからなかった。（出産後は）赤ちゃんを保育園に預けて仕事を続けたい」

参加者
「心配なことはたくさんあるが、この教室でプロセスなどがわかったので乗り越えていける気がする」

上越市によりますと、市内では工業団地のある頸城区を中心に外国人が増えています。これに伴い市内で出産する人が増えているということです。

協会によりますと、市内に住む外国人が妊娠や出産をしても日本語がうまく話せず、周りの日本人や病院に相談できないことが少なくありません。これまで出産が迫る外国人が病院に電話しても言葉が通じず、切られてしまったことがあったということです。

協会では市内の外国人が安心して暮らせるよう、今後も教室を定期的に開く予定です。

上越国際交流協会  倉辻厚子さん
「いつも通訳やサポートができるとは限らない。お産もいつ来るかわからないので、とても不安が強いのでは。言語だけでなくイラストや通訳できる翻訳アプリなどを医療機関でも利用してもらえると、妊婦さんは自分の言葉で不安を伝えられるサポートになる。医療機関も外国人を受け入れることのハードルを下げてもらえるとうれしい」