2024年05月09日 11:49更新
今年1月の能登半島地震で港に被害を受けた上越市大潟区で、地元の住民と市が避難方法について考える意見交換会が開かれました。区内にある22の町内会のうち、およそ6割が避難の誘導など訓練通りに活動ができなかったことが分かりました。
意見交換会に出席したのは、大潟区の22の町内会の会長や防災担当です。
大潟区では能登半島地震で津波が漁港に押し寄せ、漁で使う網が流されるなどの被害がありました。人への被害はありませんでした。
上越市は津波避難計画を修正する必要があるか検討するため、今年1月沿岸部の町内会にアンケートを行ないました。大潟区では22すべての町内会から回答がありました。それによりますと、大潟区の町内会で避難時に呼びかけや誘導、安否確認などをしたのは82パーセントでした。市の平均66パーセントより16ポイント高くなっています。
一方で「訓練通りに活動できなかった」と回答した町内はおよそ6割にのぼりました。理由には「車で高台や海から離れた区外へ逃げた人が多かった」、「初めての経験で世帯ごとに判断をしていた」などがあげられました。
7日(火)は各町内が避難方法や情報の周知についてなど意見を出し合いました。
参加者
「くびき希望館に避難する人が多かった。高齢者が避難したときに、車いすが通れないほど路上駐車が多かった。避難所としてどうなのかを町内会としては考えないといけない」
上越市
「今まで『徒歩で避難してください』と言い続けてきた。これからは要支援者は、車での避難を前提として検証。地域別の避難行動計画を変えたい場合、修正を図りたい」
市は3月に直江津区の住民と意見交換をしていて、このあと来月上旬までに海沿いを中心に9区で意見交換会を開く予定です。それを踏まえ、避難計画を見直す必要がある地域については、ワークショップを開くことになっています。
上越市危機管理課 岩﨑健治 課長
「要支援者をどうやって助ければいいのか大きな課題だと分かった。より安全に避難する方法を検討する必要があれば、地域住民がどのように行動していくかを見直すことは大切。地域住民の声を尊重して対応していきたい」
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