2024年02月06日 10:09更新
目が不自由な女性の旅芸人 高田瞽女の「門付け」の再現が3日(土)に上越市高田地区で行われ、雁木通りに三味線の演奏と唄が響き渡りました。
高田では江戸時代から昭和40年ごろまで活動していました。最盛期の明治半ばには高田の町屋界わいにおよそ90人が暮らしていました。門付けは瞽女が旅先や町家の玄関先などで、三味線の演奏や唄を披露して周ったもので毎年、NPO法人「高田瞽女の文化を保存・発信する会」が再現しています。
三味線奏者は、東京都在住の月岡祐紀子さん。月岡さんは瞽女から25年ほど前に直接、演奏や唄の指導を受けたことがあり、2009年から参加しています。月岡さんの後ろには公募で選ばれた人など3人が続いて歩きます。
一行は、雪国の防寒具「角巻き」と「笠」に身につけ、本町6丁目の町家交流館高田小町から雁木通りなどを歩き、周辺の旧今井染物屋、瞽女ミュージアム高田などで門付けをしました。
門付けを見た住民
「毎年門付けをとても楽しみにしている。心に響く唄。この伝統を継承してもらいたい」
当時の瞽女を知る住民
「当時は何も見るものがなかった。瞽女さんが来て話をしてくれる日は村の人たちの楽しみだった。今度は若い方が継いでくれるので雰囲気も違ってくる」
この日は、全国から多くのアマチュアカメラマンも集まり、かつての高田の風景を写真に収めていました。
瞽女役の市民
「寒い中を昔の瞽女さんは歩いて家々を回って唄をうたって生活を続けていたと思うと感慨い深い」
三味線奏者の月岡祐紀子さん
「瞽女さんが実際に住んで暮らした町で演奏させていいただくのは身が引き締まる。こういうすばらしい芸をもっている人がいたんだって地元の人に知ってもらいたい。力添えができれば」
NPOでは門付けには毎年、多くの人たちが見学に訪れますが、一方で撮影を巡ってはトラブルになることもあり、マナーを守りながら楽しんでほしいと呼びかけています。
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