2023年09月04日 12:15更新

後継者不足に悩む事業者をサポートしようと、上越地域の3つの商工会議所と日本政策金融公庫高田支店が連携して支援することになりました。商工会議所は会員の事業者情報を公庫の支援システムに載せてマッチングを促すほか、商工会議所の間でも地域の情報が共有できるようになります。

支援の覚書を結んだのは、日本政策金融公庫高田支店と上越、新井、糸魚川の3つの商工会議所です。地方の中小企業などでは近年、経営者の高齢化や新型コロナウイルスの影響で休廃業が進み、全国的な課題となっています。

上越市がコロナ前の令和元年度に、市内の2000事業者を調査したところ、その7割以上が、後継者が決まっていない、または廃業を予定していると回答しました。

日本政策金融公庫高田支店　落合隆一 支店長
「黒字のまま休廃業する例も少なくない。そういった企業の商品やサービスがなくなることは社会にとって大きな損失」

上越商工会議所　髙橋信雄 会頭
「（コロナ禍で）5年前よりさらに厳しくなっていると思う。事業者に対して情報が足りない。もっと選択できる道がたくさんあると知ってほしい」

今回の連携支援では、商工会議所が持つ事業者の情報が日本政策金融公庫の「マッチング支援システム」に登録されます。これにより、後継者を探す事業者と譲り受けを希望する人をスムーズにつなぐことができます。

また、商工会議所の間でも積極的に情報を共有することで、地域一体となって支え合う狙いがあります。

日本政策金融公庫高田支店　落合隆一 支店長
「まずは支援機関が一致団結して、事業者のためにいろいろな活動ができる。それが一番の使命」

上越商工会議所　髙橋信雄 会頭
「（連携）大きな一歩。事業承継するために相談する機会が増えれば、結果出ると期待したい」